毎年6月第1金・土曜日、津沢の街では、津沢夜高あんどん祭が催される。夜高は行燈、山車、釣りものから組み立てられ、高さ7m余り、長さ12m余りの雄大なもの。
山車、釣りものは竹細工によって、龍、御所車、花籠、御輿、牡丹、蝶、鶴等を形どり和紙を貼る。その上蝋引きし、食紅で採食。内側に配線をし電球で灯りをつける。昔はろうそくを使用したので揺らいだりして燃えることもあった。
宵闇が迫ると軒先毎につるした行燈に火が入り、市内外から見物客で埋まったメインストリートを、先ず豆しぼりの鉢巻きに小若の法被を着た子どもが引く武者絵の行燈が賑やかに次々と通り過ぎていく。その後、若衆たちが諸肌をぬいで大行燈を練り担ぐ。夜高太鼓の響きに合わせて次第に引き子と見物客とが一体化し、夜高祭りに陶酔していく。
津沢夜高行燈のメインイベントは「喧嘩夜高行燈引き廻し」である。総裁許の掛け声で双方の夜高行燈が二度ぶつかり合い、相手側の釣りもの、山車等を壊すが、その時祭りは最高潮に達する。
この夜高行燈の伝統芸能が、当地より移住した先人たちが開いた北海道雨竜郡沼田町へ伝授され、町ぐるみのまつりとして定着し、今では旭川、札幌等から見物客が集まり、秋の北海道三大祭に数えられる。


アクセス情報
郵便番号 | 〒932-0115 |
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住所 | 小矢部市津沢345 |